Androidのコンパクトハイエンドが欲しい画面の前のあなたへ。
ASUSやSONYが撤退した現状のコンパクトスマホ市場でGalaxy S25はほぼ唯一の選択肢になる。
そして結論から言うと、幸いなことにGalaxy S25はコンパクトハイエンド唯一の選択肢であり最善の選択肢でもある。
この完成度で提供してくれるSamsungに足を向けて寝られない。

とはいえ、名だたるメーカーがコンパクトモデルから撤退しているのもそれなりの理由がある。
今回はGalaxy S25の正直レビューをするとともに、コンパクトスマホの市場が今後も厳しい理由についても話そうと思う。
今月中旬にS26が出る中で今更レビューすぎないか?というツッコミはわかる。
俺自身も完全同意ではあるんだけど、S26が大してスペックアップしてないしサイズアップしてるしで型落ちS25への注目が増えるという希望的観測のもと執筆した。
予想大外しだったら悲しい。
購入理由
元々はiPhone13miniを使い続けていた。
ヨドバシで契約した1円スマホだったが、2年後に残価を支払って買い取る程度にはそのコンパクトさと性能の高さを気に入っていた。

ところが一向にminiシリーズの後継機が出る気配がない。
世間にはこんなに12miniや13miniを使い続けている亡霊がいるはずなのに、どうやら俺たちはノイジーマイノリティらしい。
遂に今後miniシリーズが出ないと見切った俺は、他の機種を探すことにした。
買い換えるにあたって、やっぱりコンパクトハイエンドという部分は外せない。
一方で、13miniを使っていてiPhoneの融通の効かなさに辟易する場面も多々あった。
そうなるとAndroidのコンパクトハイエンドしかない。
……愕然とした。
現行モデルのコンパクトハイエンドってGalaxy S25しかないんかい。

中古ならGalaxy Sシリーズの型落ち、ASUSのZenfone10、SONYのXperia 5Vくらいはある。
どれも性能自体は今でも通用するけどS24以外はサポート期間が短すぎるから却下。
そうなるともう候補はGalaxy S24かS25しかない。
で、俺はS25買ったんだけど正直S24でもいいと思う。素人が肌感でわかる進化点がないから。
一応下に進化点を書いておく。
- チップセット(Snapdragon 8 Gen3→Snapdragon 8 Elite for Galaxy)
- RAM(8GB→12GB)
- ワイヤレス充電(7.5w→15w)
- 通信規格(WiFi7非対応→対応)
最新の3Dゲームでもやらない限りS24で十分すぎるスペックだ。
というわけでコンパクトハイエンドを出し続けてくれるSamsungへのお布施の意味も込めてGalaxy S25を購入。
お値段129,000円。いや高すぎるわ。

開封
まずは本体から。もう保護フィルムとか貼っちゃったけど許してほしい。


表面に関して、カメラ部分もベゼルも狭くて非常に良き。でもインカメラが画面下埋め込みならもっと嬉しい。
背面のカメラ部分は黒く縁取られていてのがやや気になる。ここは前作S24くらいシンプルな方が好み。物理的な出っ張りは最近のiPhoneProモデルほどではなく、常識の範囲内。
マット調のガラスはまさしくハイエンド機の質感。まあケースつけるから関係ないけど……。


側面のボタンは電源と音量のみで、まさに引き算の美学。Bixbyボタン?知らんな
付属品はUSBC to USBCケーブル、SIMピン、紙っぺら三枚、以上。ここも引き算の美学ということにしておこう。
周辺機器は以下を購入した。
保護フィルムはラスタバナナの反射防止フィルム。理由は指滑りとなるべく重さを増やしたくないから。
ガラスフィルムでもいいんだけど、反射防止タイプって数少ないしあっても指紋認証と相性悪いみたいなレビュー多くて買いづらいから結局フィルムタイプに行き着いてしまいがち。
ケースはRingkeのMagsafe対応モデル。
色々調べた限りMagsafe対応のケースでは軽量で横幅も狭い(35g、73mm)。
普通に月2回くらいスマホを落としてるけど傷もついてないし大分ケースに助けられている。
こいつらを合わせても200g切ってるんだからすごい。

買ってよかったところ、よくなかったところ
1. 現行最良のサイズ感
13miniから比べれば大きいし重い。幅70mmは成人男性が片手で無理なく操作できるギリギリ。
とはいえこれが現状唯一の選択肢なのだから相対的には良いと言わざるを得ない。
ケースとフィルム込みで重量200g切りは素直にすごい。どうやってこの性能詰め込んでるんだ。

2. 最高峰のスペック
当たり前だが動作感に一切の不満が無い。恐ろしく早い挙動。
現状ほぼ最高性能のチップセットを積んでいるから当然なんだけどもう困るくらい書くことがない。
あとiPhone13miniでは味わえなかった120Hzのリフレッシュレートが動作の滑らかさに拍車をかけている。
Antutu ver.11.0.2のスコアも驚異の286万点で、向こう数年の相棒として非常に頼もしい数字。

3. スマホカメラとして必要十分な性能、ただし進化は薄い
広角5000万画素、3倍望遠1200万画素、超広角1000万画素の三眼構成。
スマホのカメラにそこまで求めていないが、撮って出しで十分なクオリティだと思う。カメラに命を賭けるならGalaxy S25 Ultraの方を選ぶべきだし、そもそもスマホのカメラにそこまでのクオリティを求めてもしょうがない。
とはいえ物理的なスペックはS23からずっと変更がないどころか、S26も同じだと噂されている。
下は夜の交差点を1倍(広角)、3・20・30倍(望遠)で撮った時の写真。自慢じゃないけど写真は素人なので完全にシャッターを押しただけ。
明暗のコントラストが付いているものの、明るさを持ち上げようとしてライトがぼやけているのを感じる。
また、高倍率ではAIによる補正が効き、よく言えば滑らかに、悪く言えばのっぺりとした質感になっている。




4. 快適な指紋認証
毎日の動作なのでかなり重視してる指紋認証。位置はちょうど押しやすく、精度も優秀。
超音波式なので認証時に画面が発光することもなく、暗い場所でも使いやすい。
強いて難点を上げるとすれば範囲がややシビアなところ。なので常時点灯機能で指紋認証位置を表示させている。
5. 容量にしては健闘しているバッテリーもち
最近のスマホにしては少なめの容量4000mahだが、容量とスペックから考えると健闘してる。
90%消費した時のアプリごとの使用感はこんな感じ。画面点灯時間は12時間ほど。
- メモ帳:5時間弱
- カーナビ:1時間半
- YouTube:6時間(うちバックグラウンド3時間)
- Chrome:1時間
- Spotify:2時間半(うちバックグラウンド2時間半)
100%使い切った別日もYouTube4時間半、Chrome3時間半、Twitter(現X)3時間強など合計で画面点灯時間12時間半だった。
iPhone13miniに比べれば格段に持ちが良い。
それなりに酷使すると1日、仕事の合間とか朝夜に少しいじるくらいなら2日に1回の充電で済む。
上の使い方も120Hzでやってるから60Hzにすれば更に良くなるはず。


6. 十分な輝度、優秀な明るさ自動調整
当たり前の機能として見落とされがちだが、そこはSamsung、抜かりがない。
明るさ自動調整が優秀で暗いところでも眩しくないし直射日光下も最大2600ニトの明るさで不満はない。しかも周囲の明るさの変化に対するレスポンスも早くてノンストレス。
自動調整が使い物にならないと都度明るさを変えなきゃいけなくてダルいからありがたい。
7. 痒いところに手が届く独自機能
Androidのカスタマイズ性にGalaxy独自機能が合わさって鬼に金棒状態。
- 物理ボタンに任意の動作を割り当てる
- アプリ配置編集やアイコン下部のアプリ名削除
- 画面端スワイプに任意の動作を割り当てる
- フォルダ内のアプリをホーム画面から開く
- NowBar(Galaxy版Dynamic Island)
- 条件に応じた動作の実行(家から離れたら音量をミュートするなど)
など、語ればキリがない。
このあたりの詳しいカスタマイズはまた別の記事で説明させてほしい。
悪いところもないわけではない。充電性能以外重箱の隅をつつくような感じになっちゃってるけど。
1. 時代遅れな充電性能
この時代に25W。バッテリー寿命や安全性など諸々を考慮してということは分かるけども流石に45W充電に対応してほしかった。
一応バッテリー容量が少ないおかげで満充電までは70分ほど。ただ短時間で急いで充電するような場合厳しい。
ケース込みでQi2(15W)でのワイヤレス充電が可能となるQi2Ready機能は批判的な声が大きいが、個人的には気にならない。
なぜなら13万弱する製品を裸で使う度胸は俺にはないから。
満充電までは2時間半ほど。
2. 感動できないAI機能
マジ微妙。これを売りにするのはいかがなものか。
音声文字起こしだけはかろうじて実用的。電話でもレコーダーでも使えるし、要点もまとめてくれる。軽い議事録とかならこれでOK。
3. 指と被るカメラの配置
縦に三眼配置されてるから一番下のレンズに人差し指が触れてしまうことがよくある。
ティムクックはこれを見越してiPhoneProシリーズでタピオカ三眼スタイルを…?

4. 統一感のないフォント
Galaxyのフォントに文句があるわけじゃないけど統一感ではAppleのフォントに軍配が上がる。
特に数字、記号、ローマ字、日本語と複数の文字体系が混在している場合。
Appleは英数字に自社フォントのSan Franciscoを使い、日本語はヒラギノ角ゴを採用している。ヒラギノ角ゴは高速道路の標識とかで使われてるやつ。
要は別々のフォントなんだけど文字のサイズやプロポーションが調和してて、別のフォントを組み合わせてる違和感がない。

一方のGalaxyは標準では英数字にOne UI Sans(たぶん)、日本語部分にUDイワタゴシックが採用されてるんだけど、2つが組み合わさったときに高さやサイズ感にズレを感じる。
しかもアプリごとにどのフォントが使われているかバラバラで、英数字だけNoto Sansという別のフォントになっていることもあれば、日本語部分もNoto Sansになっていることもある。
俺もあんまりフォントに詳しいわけじゃないけど、一回気づくと気になってしょうがない。
幸いGalaxyストアからフォントの購入が簡単にできるので、別のフォントを買って使っている。
あとGalaxy特有の半角カタカナも気持ち悪い。出てくると萎える。


Galaxyがというより、久しぶりにiPhoneからAndroidへ戻って感じた違いもあった。
UIとか含めた完成度はやっぱりiOSだと思う。Galaxyも洗練されてはいるけど野暮ったさを感じる瞬間はある。
作り込みの度合いが違うのをひしひしと感じる。
でもそれ以上にアプリや設定からやりたい放題いじれる感じ、ここにAndroidに戻った実感が湧いてきた。
仮にGalaxyじゃなくてもMacrodroidやエッジジェスチャーといった便利アプリでいくらでもカスタマイズできる。Android最高。
コンパクトスマホ冬の時代
で、総じて非常に満足度が高いわけだけどGalaxy Sシリーズの直面する三重苦も伝わってきた。
ここを語りたいがためにこの記事を書いているまである。
この記事をここまで見ているということは、Galaxy S25に興味がある、引いてはコンパクトスマホに興味があるノイジーマイノリティの同志なはずなのでぜひ読んでほしい。
①スマホ業界全体としての苦しさ
完成度が高まってハード面の進化が停滞してるのはGalaxyに限らずiPhoneやPixelなどでも同じ。
じゃあどうするのか。ソフト面、特にAIを全面に押し出すしかない。
そのAIで何ができるのか。スマホ本体と紐づくような機能に限ると、実用的なものはかなり少ない。
文字起こし、写真加工、壁紙の作成…俺たちが期待してたAIってこんなもん?
いや違う。純粋な「対話者」「壁打ち役」としての生成AI自体はかなり優秀で現に俺もPerplexityを愛用している。
ChatGPTやGeminiの、多少の精度の低さを補ってあまりあるレベチな知識量と応答速度。
半導体を馬車馬の如く働かせて、個人ブログから企業や官公庁の公式見解まで情報収集してくれるんだからそりゃそうだ。
ただこれらはクラウド上で処理されるものなので、「わざわざそのスマホを買う」理由にはならない。

②ハイエンドAndroidとしての苦しさ
ブランド力最高のiPhone、キャリアが猛プッシュするGoogle Pixelやコスパに優れる中華スマホにハイエンドAndroidは押され気味
高くて性能が良いが欲しいならiPhone、安くてとりあえず動くのが欲しければ2年返却の残クレスマホだったり中華端末を買えば良いという結論になってしまう。
そうなるとGalaxy Sシリーズは明確なこだわりを持つ人しか選ばなくなり、裾野が狭くなる。
「とりあえずiPhone17」とはなっても「とりあえずGalaxy S25」とはならないところにGalaxyの苦しさが詰まってる、と思う。
③コンパクトモデルとしての苦しさ
コンパクトモデルってメーカーにとっては縛りプレイすぎる。
小さなサイズに同じ性能を詰め込まなきゃいけない罰ゲームと言い換えてもいい。
しかも、スマホは画面の大きさそのものに価値がある。
画面が大きくなればコンテンツの体験価値は上昇し、テキストは見やすくなり、キーボードも打ち間違いが減る。
大多数の消費者は大きいことが悪いこととは思っていない。

大きさそのものに価値がないものを考えてみる。
例えば炊飯器だと、大きいサイズの方が多くのお米を炊けるけど、これは順序が逆で「より多くのお米を炊こうとすると、物理的に大きくせざるを得ない」と言った方が正しい。
もし3合炊きサイズで5合炊ける炊飯器が出たらみんなそっちを買うはず。
でもスマホはそうじゃない。大きさそれ自体が価値に繋がっている。
じゃあ画面が大きいスマホで物理的に課せられた制約はなにかというと、厚み・横幅・重量(バッテリー容量)。
これらは炊飯器で言う大きさポジにあり、画面の大きさとトレードオフになっている。
これこそがコンパクトスマホが持つ大画面スマホへのアドバンテージであり、コンパクト信者が居なくならない理由である。
……だったのだが、技術が進歩したのか大画面薄型軽量モデルが最近登場し始めている。
画面の大きさを維持したまま、上記の制約を克服したモデルだ。


iPhoneもGalaxyも最新シリーズでAirやEdgeを出した。
売れ行きは散々だったらしいが、それは価格と性能(カメラなど)が見合ってないからであり、大画面薄型軽量モデルに需要がなかったからではないと思う。
もし薄型軽量化のノウハウが蓄積され技術が大衆化し、価格と性能が釣り合いはじめたらどうかるか。
軽くて薄いコンパクトスマホが優位性を完全に失う冬の時代はすぐそこまで来ているかもしれない。

まとめ
スマホの進化は臨界点に達している。
次に進化があるとすれば、ボタン操作のガラケーからタッチ操作のスマホに主役が移ったような、次世代の携帯電話への進化だと思う。
さらにコンパクトスマホ市場も年々縮小している。
Sony、ASUSが撤退し、GalaxySシリーズだっていつまで安泰か分からない。

Androidで同サイズのライバルが居なくなったから残存者利益で出し続けてくれるとは思うけど、ライバル不在なら性能を上げるインセンティブもない。
性能向上は最低限だけどしっかり値上げみたいな可能性もある。
そうなってくると、現状最善の選択肢であるGalaxy S25を買って冬の時代を耐え忍びつつ携帯電話の進化を待つのがいいんじゃないか、俺はそう睨んでいる。
なんかSFのコールドスリープみたいになってきたけど、実際そんな深読みしなかったとしてもGalaxy S25は今後数年を任せるに足る、Androidスマホの完成形には違いない。
癖もなくこれといった明確な弱点もない、文句なく万人におすすめできるスマホであることを伝えてこの記事を締めたい。